5月12日 (木)  メーテルとチューバッカ


某大臣のカレーパーティの報道を目にして、猛烈にカレーが食べたくなっている。

これがいわゆる飯テロというやつか…(違う)

それにしてもあのカレールウをいれるアラジンのランプみたいな銀色の器。

いかにも古き良きレストランのカレーライス、って感じで懐かしいね。
あの銀の器、欲しいな。定演当日のお昼のハヤシライスはあれに入れてもらうのさ。そうしたら、さらに美味しかろう。

いや、定演のお昼の心配より演奏の心配をしましょうよ。
今日を入れて本番まであと3日しかないよ?

しかし。

「もう時間がないのよ。
鉄郎、悪あがきはおよしなさい」

と、私の中のメーテル(声:池田昌子)がささやくのだ。
それでもまだ練習すればなんとかなるんじゃないか、と無駄な抵抗をしてみる。そんな今日この頃。

っていうか、そもそも私、鉄郎じゃないしな。

今夜は指揮者がお2人ともいらして、ひととおり曲を通した。賛助のみなさんも駆けつけてくださってサウンド充実。
しかし今更ながら第1部の曲に大苦戦とは…。

たぶん今までの日記担当者も書いてると思うけど、今回の定演における革命は、映画音楽「スター・ウォーズ」とホルストの組曲「惑星」との融合だ。

前代未聞の試みじゃないかな。それだけに不安も多い。

テンポの揺れをなかなかつかめず、何度も何度も何度も音楽監督から指導を受ける。
ごめんなさい先生。

そんな音楽監督はこの定演のために「スター・ウォーズ」をもう一度見直されたとのことで、その中で何よりも印象的だったのは

「チューバッカの青い眼」

であったという。

…チューバッカって、あの「ウヲ〜〜っ」てしか言わない、モフモフの猿人型宇宙人でしょ?

「そう、台詞がなくて撫で肩で着ぐるみから眼しか見えない、あのチューバッカの眼の演技がすごい、主役より上手いの、一番上手いの、芝居が」

…だから、綺麗でカッコ良くて上手い人が素晴らしい表現をするとは限らない。

地味でコンプレックス抱えてて普段は目立たないような、そんな人がキラリと輝く瞬間がきっとある、だから本番まで諦めずに音楽を表現しよう…

細部は曖昧だけど確かこんなお話だった。

良い話だなあ、とみんなしみじみ。

ジョージ・ルーカスも、まさか自分の映画のクリーチャーが、極東の小さな島国の北の街の小さな楽団にこんなに影響を与えているなんて夢にも思っていないかもしれない。

ありがとうルーカス!そしてチューバッカの中の人!

自分の中のメーテルのささやきに負けないで、もう少しあがいてみるよ。


( Tp.J )